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2016年03月30日 16:34

第二回 小舟の会作品展「ふるさとは春うらら」が開催されます

今年もあんじゃないの家で恵那市在住の作家仲間で結成された小舟の会が4月22日から作品展「ふるさとは春うらら・・・」を3日間開催されます。

 

昨年は400名を超す来場者がみえた小舟の会の作品展。

今年も春めいたクラフトテープの作品や可愛らしくホッコリとした布ぞうり、綺麗ななちりめん細工や素敵な書の作品が展示されます。

 

ご興味・お時間がある方は是非作品展へ足をお運びください!

 

(チラシをクリックすると新しいウィンドウに飛び、そこでもう一度チラシをクリックするとチラシが拡大されます)

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2016年03月24日 17:00

茅葺の家周辺の樹木伐採作業

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2016年03月23日 09:50

健康とは~well beingであるために~

皆様こんにちは、

 

三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。事務所の近所では梅やシデコブシが咲き、ウグイスも少しずつ声慣らしができるようになったらしく、自信気に堂々と鳴き声を響き渡らす鳥が増えてきている春めいたこの頃です。

 

Well being(ウェルビーイング)であるために

個人的な話題ですが、今年からジムに通い始めました。

 

ここ数年間、色々なことを理由に運動することから遠ざかっていましたら、筋肉が減り体内脂肪が増えただけでなく体調が崩れやすくなったり、ストレスですぐ体に異変が起きたり、とあまり心身と共に健康状態が良くないことに気が付きました。

 

食の乱れや不規則な暮らしぶりにも原因はあるかと思いますが、これは真剣に体を鍛え直さないと将来やばいゾという危機感が芽生え、遂に重い腰を上げて恵那市が管理しているまきがね公園の体育施設に通い始めました。ここではフィットネスエクササイズのクラスや水泳プールはありませんが、基本的なジム用品は充実しており、屋外テニスコートや体育館も使用可能です。ジムに関しては恵那市民は1日¥220で利用可能(市外からの人でも¥330)という、お財布にとても良心的な面も魅力の一つです。

 

数年ぶりに自分とひたすら向き合うストイックな運動を繰り返し行っています。最初は体が悲鳴を上げていましたが、徐々にコア・マッスルを築き上げる過程が楽しくなっていることを実感。また、新陳代謝を上げるためのジョギングも頭の中を無にしてくれる働きがあることに気づき、心配事や余計なことを考えている時間が少なくなり頭がスッキリして1日を終えることが多くなりました。その代り夜は疲れ果てて爆睡してしまいますが・・・。

 

サブタイトルに使用しているwell-being(ウェル・ビーイング)、単なる健康であるという意味ではありません。調べてみると、

現代的ソーシャルサービスの達成目標として、個人の権利や自己現実が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念。1946年の世界保健機関(WHO)憲章草案において、「健康」を定義する記述の中で「良好な状態(well‐being)」として用いられた。最低限度の生活保障のサービスだけでなく、人間的に豊かな生活の実現を支援し、人権を保障するための多様なソーシャルサービスで達成される。一部の社会的弱者のみを対象とした救貧的で慈恵的な従来の福祉観に基づいた援助を超え、予防・促進・啓発といった、問題の発生や深刻化を防ぐソーシャルサービス構築に向けての転換が背景にある。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2007年)

 

肉体・精神・そして社会的状態のどれかが自身が設定する「幸せ」の範囲からはずれると、何らかの苦痛が発症し、幸福度が保たれなくなります。その為にも健康を意識し内面を充実させるだけではなく、社会的にも不利で不愉快なことがないよう、常日頃これらの項目がバランス良く維持されるように努力することでウェルビーイングでいられると解釈しました。難しいですが、幸せになるためにはどれも怠たらず、随時向上するための意識を持つよう頑張ります。

 

これで田舎度がわかります・・・

特に程良い田舎だということを隠しているわけではないのですが、まきがね公園の駐車場にはこのような注意サインが沢山あります。近くには住宅地、中学校、ゴルフ場やいろいろな競技用のグラウンドがありますが、それでもイノシシは頻繁に現れる場所みたいです。皆様ももしまきがね公園へお出かけされる機会がありましたら、イノシシには注意を払ってくださいね。

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2016年03月09日 10:07

第24回 町民こぞって歩こう会

皆様こんにちは、三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。

 

最近眠気によく襲われると話していたら、粋な友人から今の時期にぴったりな、素敵な漢詩を教えていただきました。私にとっては初めての漢詩です。

春暁

春眠不覚暁 (春眠暁を覚えず )

処処聞啼鳥 (処処に啼鳥を聞く)

夜来風雨声 (夜来風雨の声)

花落知多少 (花落つること知る多少ぞ)

-猛浩然

-現代語訳*-

春の夜の眠りは心地よく、朝が来たのにも気づかなかった。

あちらでもこちらでも鳥が啼くのが聞こえる。

昨夜は一晩中、雨まじりの風が吹いていたが、花はどれくらい散ってしまっただろうか。

 

自然に囲まれており、とても静かな環境の三郷町、または他の恵那市内にいるから同感できる詩だなと思います。

それにしても漢字が並ぶだけで風情が出る漢詩はとても素敵で何度も読み返してしまいます。

漢詩の世界をさりげなく教えてくれた友人に感謝!

私もそのように難なく詩をさらっと言えるようになってみたいものです…。

*「春暁 孟浩然」

 

 

こぞって歩きました

さて、先週末の3月5日(日)に三郷町青少年育成町民会議と三郷コミュニティセンター主催の第24回町民こぞって歩こう会が開催されました。毎年歩くコースの地区はローテーションで変わり、今年は佐々良木地区を歩きました。コースは約7キロの距離を3時間ほど、そしてコース途中の史跡や建物の説明を三郷町郷土史研究会のメンバーの説明を受けて歩きながら佐々良木地区を知ることができました。

 

参加者はスタッフ含め延べ120名(子供は30名ほど)。コミュニティセンターの駐車場にこれだけ沢山の人を見たのは初めてでした。年齢層は幼児からシニアの方までとても幅広かったです。

下:青少年育成町民会議の会長によるご挨拶

下:ノルデッィクウォーキングポールを使用した準備運動

ウォームアップ終了後は4つのグループに分かれ、ウォーキング開始です。

 

コースの概要

1番最初に寄った深瀬の阿弥陀堂は三郷コミュニティセンターから北東へ向かい徒歩7分ほどの所にあります。66号線沿いから少し離れているので、車を運転していては存在に気付くことはありません。

江戸時代中期に地元の人たちにより建てられた、一間に対し茅葺の屋根がとても大きく見える、特徴的な小さなお堂です。この茅葺屋根が劣化し崩れ始めているので、近々この建物を壊してメンテナンスがしやすい建物に建て替えるような噂を耳にしました。

下:丁重にわかりやすく建物について説明をしている郷土史研究会の方

瓦屋根以外で阿弥陀堂の特徴は恵那市出身の西尾楚江画伯による64枚の天井画です。阿弥陀堂内は滅多に公開されないので、今回ようやく天井画を目にすることができました。直接木版に絵を描かれているのが印象的です。

阿弥陀堂を後にし、418号線沿いに立ち並んでいるどろかけ地蔵へ向かいます。今はまだ時期外れで景色はあまりよくありませんが、田植時や稲刈り前などの時期にこの辺りを歩くと青々とした緑や黄金色の稲穂に囲まれている気分になれ、とても贅沢な風景を堪能できます。

下:夏場のイメージ

下:交通安全協会の方たちが私たちの安全を見守ってくださいました。

どろかけ地蔵の由来は、お腹が痛む旅人があまりの痛みに耐えられず、手あたりしだいのものと一緒に泥を投げたらお地蔵様にその泥が当たってしまいました。でもしばらくすると腹痛が治ったことから、お地蔵様は泥をかけられるようになりそのような名前がついたそうです。病気が治るだけでなく、子宝にも恵まれるともいわれており、お地蔵さまには願掛けの様に泥がかけられていたようです。残念ながら、ある時不届きものがお地蔵様に泥の代わりに石を投げ首を折ってしまって以来、その効力は消えてしまったとか。

現在は5尊お地蔵様がここにいらっしゃいますが、全て違う時代のものだそうです。容姿もいろいろで、中にはお地蔵さんというよりは観音様に近いものも置かれています。中心に置かれているお地蔵さまが一番年代が若く、一目見ただけではわかりにくいですがコンクリートでできています。一番古いお地蔵様は一番小さな丈のもの(写真右下、真ん中の像)ですが作られた年代は不明です。

さて、どろかけ地蔵様を後にし、次は西にある目垂の観音様を目指します。子供たちは「疲れた~!」と大きな声で不満を言うものの、しばらくするとまたすぐに走り出していました。充電時間は大人の何倍もの速さのようで、お菓子を手に持つと更にパワーアップしているようでした。底なしのエネルギーを持っていてつい若さが羨ましくなってしまいます。

目垂は里山に囲まれた集落で、とても静かでのんびりしています。見渡す限り田畑や山しかありません。このエリアも花が咲くころからとても自然の美しい風景を楽しむことができます。

目垂の観音様に到着です。

お堂の中には沢山の石仏と、十一面観音様が中心に祀られていました。どこに十一面もお顔があるのだろう、と後で調べてみたところ、どうも主なお顔の上にある冠のような円状の形が10個あるのが他10面だそうです。それにしてもなんと穏やかな、慈悲深い表情なのでしょう。

目垂の観音様から15~20分程歩くと、常久寺に到着します。お寺は階段の上にありますが、今回は十王堂という、お寺の下にあるお堂についてお話を聞きました。

郷土史会の方たちの説明がしばらく長引いていたので、私達のグループが呼ばれるまで境内をまわりました。下の写真は十王堂の上から見える景色を撮影しようと試みたものです。66線沿いの佐々良木を見渡せます。

子供たちに紛れ込み十王堂の中に入ると、郷土史の方が飾られている十王像について説明をしていただきました。(正面を向いている10体)ここで初めて十王について知りましたが、人間が亡くなった後はよほど良い・又は悪い人生を送っていない限りすぐに三途の川を渡って成仏・または地獄に落ちるのではなく、十王と呼ばれる10人の裁判官に何度も裁かれるそうです。その裁かれる日程が仏教で亡くなった人をお祈りする日(初七日、四十九日、1回忌などなど)と一致するそうです。3年経てば初めて仏様の世界に行けるという、なんともシビアな信仰です。俗世を去っても試練は続くことを知り、先が思いやられてしまいました。

生前十王像を祀れば罪は軽減されると言われています。分かりずらいですが、1段目のお供えする段には司法・裁判の公正さを表す象徴の天秤が飾ってありました。子供たちは説明をどこまで理解できたのか、質問してみたかったです。仏教の世界をあまり知らない私にとってはとても新鮮な内容でした。

説明を聞いていたら、いつの間にかグループとはぐれてしまいした。急いで次のポイント、宮盛座へ向かいました。ここは昔の農村歌舞伎座であり、昔はここが三郷町のエンターテイメントセンターといっても過言ではなかったようです。歌舞伎以外にも映画などを上映していたそうで、入り口の左右にはチケットカウンターの窓口が名残として残っています。約13年前に改修工事が行われ、現在は主に集会所として地域の人が利用しています。残念ながら歌舞伎の演目をこちらで行うことはありませんが、練習所として活用されています。恵那では飯地町と三郷町だけがまだ歌舞伎座があるそうです。

宮盛座には花道が1つあり、2階にも観客席があります。1階はほぼバリアフリーの環境となっており、どなたでも出入りができるようになっています。飯地の五毛座は、花道が1つずつ両サイドにあり、2階の客席の床部分が舞台に向かって傾斜がついています。このように、市内で似た大きさの歌舞伎座が2つあることで色々と比較もでき楽しめます。

三郷町の宮盛座は2階に紅白の提灯がついているのが何とも良い味を出しています。また、忘れてはならないのが窓はオリジナルのままだそうで、レトロな木枠製です。断熱的には全くよろしくありませんが、このような昔の名残要素を再利用することで、その場の使用用途は変わるかもしれませんが建物は次の世代へ歴史や空間の記憶と共に継がれるのだと思います。

宮盛座から道の駅「らっせぃみさと」へ向かうグループもありましたが、私は宮盛座で遅れを取ってしまったうえらっせぃは頻繁に通っている場所なので、少しズルをして最終目的地である深瀬茅葺の家へ直接向かいました。この時点でお腹がグーグー鳴り始めました。下の写真は66号線の南側にある農道を歩いているシーンなのですが、農道は地元の人が頻繁に使うため車がよく通り徒歩者と事故になりかねません。その為青少年育成町民会議のメンバーが頻繁に声を掛け合いながら私たちの安全を見守り、誘導していただきました。ありがたいことです。

茅葺の家まであともう一息! ごへいもちを焼いている香ばしい、いい匂いがしてきました。

観光協会が無料で振る舞われている豚汁を頂く前に、茅葺の家の説明を聞きました。明治・大正時代の農家住宅の田の字の間取りと馬小屋を残したこの家は約3年の歳月をかけて修復されました。電源や水道は通っていませんが、囲炉裏の間がしっかりと機能しており、郷土史会の方たちが囲炉裏を囲みながら食べている場面を見るとなぜかしっくりきます。通常は閉まっていますが、三郷振興事務所に問い合わせれば開館して中を拝見することが可能です。

こちらの茅葺屋根も段々と痛みが激しくなってきており、そろそろ葺き替え時期が近づいてきているようです。修繕を遅らせると屋根の構造だけでなく、建物全体も傷んできてしまうため、なるべく早めに屋根の葺き替えに取り掛かるのが理想です。

 

さて、ようやく待ちに待ったランチタイムです!観光協会が無料で配布されている豚汁を頂き、また先日ごへいもちを握ったお手伝い賃としてごへいもち3本も頂けました。ありがたいことです。

観光協会の方々が作る豚汁はいつも具沢山でとても美味しいです。お代わりをしたかったのですが、やはり人気だったようで私が向かった時にはもうお汁が少ししか残っていませんでした。ごへいもちは握る際少しご飯がゆるめで焼く際に落ちてこないか心配しましたが、意外とやわらかくて美味しく頂くことができたのでホッと安心しました。こちらのタレは前・公民館長さんのお手製で、とても香ばしく美味しいです。

左下:まちづくり委員会の健康福祉部会の部会長と副部会長も参加されており、イベントを楽しみながらサポートされていました。

右下:建物はやはり人に空間を使用してもらうときが一番素敵に見えます。

茅葺きの家の外回りではピクニック気分で参加者がお昼を頂いていました。気持ちがよさそうです。

下2枚:ごへいもちをタレにつけて炭火でじっくり焼く観光協会の男性スタッフ方

下:残り少ない豚汁のお代わりを頂いているお子さん

下:茅葺きの家の全貌。子供たちがいるだけで家が元気をもらえているように見える。

皆様ご参加いただき、ありがとうございました!約3時間のウォーキングで三郷町の良さを少しでも多く知って頂ければ幸いです。そして主催者の関係者の皆様もお疲れ様でした!

 

追伸:建物の価値

この世に形あるものは、いつか崩れ壊れてしまうのが宿命です。建築も同じです。

建物の風化、劣化によりいつも悩む点がその建物をこれからどうすべきかということです。

 

例えば深瀬の阿弥陀堂の茅葺き屋根の劣化問題。ここの地域ではまだ現役の貴重な茅葺屋根なので無くなってしまうことはとても残念、という個人的な思いが最初はありました。江戸時代からある建物ですが、現代社会には機能上不必要なお荷物となってしまったようです。本来ならば機能的な要素だけでなく、建物の歴史や文化的価値を重視することが優先順位かと思います。しかし、問題の底辺には金銭的負担があり、この自治会の住民が全てを実費で賄わなければなりません。

 

あんじゃないの家でも傾き始めた土蔵を壊すべきか、修繕するべきか、しばらくスタッフは悩みました。壊すことはいつでもできるのですが、修繕するということになると劣化がそれ以上進行しないうちに行動に移さないとどんどん建物の傷みはひどくなり、修繕するレベルも、それに対応する必要な時間や人材の数も増えるばかりになります。議論した結果、出た答えは修復する人材不足と修復費用を用意できないという基本的かつ非常に重要な問題点の対策が見つからなかったため、母屋以外に修復作業は行えないというものでした。取り壊しが決まり、昨年6月に土蔵は跡形がなくなりました。

 

建物の価値は各自の思い思いによって異なります。文化や歴史的価値に値するもの、個々の住民の思い出やコミュニティーとしての集団的な記憶が詰まった大切な場所、必要なのかそうでないのか、もしくは単に昔から建っていただけであり、あまり感情的関連性がないのか、などなど様々です。誰が建築要素のどこに重点を置くかによってその建物の運命が左右されます。

 

特に公共施設は大抵個人の物ではないため、地域の人たちと十分話し合い、建物の未来についてコミュニティーとして決断しなければなりません。

 

これからの阿弥陀堂と茅葺の家がどうなるのか、気になります。

 

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2016年02月29日 17:01

教育文化部会の機織り機修繕作業の様子をアップしました!

昨年の夏から秋にかけて教育文化部会は古民具として展示されていた機織り機を本格的に修繕しました。

そのプロセスをようやくウェブサイトの記事として全て載せることができましたので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

 

機織り機修繕作業 第1弾: 初めて機織り機と向かう

機織り機修繕作業 第2弾: 糸車

機織り機修繕作業 第3弾: 藍染め

機織り機修繕作業 第4弾: 糸巻き

機織り機修繕作業 第5弾: へ台作り

機織り機修繕作業 第6弾:経糸をへる(整経)

機織り機修繕作業 第7弾:筬通し

機織り機修繕作業 第8弾:ちぎり巻

機織り機修繕作業 第9弾:綜絖通し

機織り機修繕作業 第10弾:機に上げる

機織り機修繕作業 第11弾:機織り

 

 

これから機織り体験がもっと身近で可能になるよう、年に3回催し物として来年度に企画致しました。

イベントが近くなる頃、こちらやニュースレターなどで情報をお知らせいたしますので、ご興味のある方はこうご期待ください!

 

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2016年02月17日 11:31

次世代の担ぎ手

皆様こんにちは、三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。

最近は春めいてきて近所の梅の花に見入っていた日もあれば、朝起きたら雪が積もっていて気温まで冬日に戻っていたりと、なんとも気候が不安定です。twitterに載せるコメントも、つい天候関連になってしまいがちです。皆様も天候に負けず、体調管理を怠らずご自愛ください。

 

最近の学生は学問外の所で社会を学ぶ機会がある

このところ、ニュースでは高校が生徒主体の株式会社を設立したり、学生がビジネス感覚を身につけるため間伐された竹でスピーカーを作って商品化したりなどの地元の資源を利用した体験プロジェクトをいくつか耳にするようになりました。

 

このように、最近は学生が積極的に社会の仕組みを学生のうちに自らが主体となり体験することを学校が推進している傾向にあるようです。また、商業のノウハウを学ぶだけでなく、学校が率先して行政やコンサルタントなどのプロの指導者と手を組み、学生にまちづくりについて考えてもらう機会を設けているところも増えてきているようです。これからの若者がいざ社会に出た際、少子化・高齢化していくまちとどう向き合っていけばよいのかを真剣に考えて学べる時間が学校生活の中であるということが私としてはとても画期的な教育方針だと感じます。

 

まちづくりがどういうものなのか、という知識を持って社会に出るのと、何も知らずに自分の進路をひたすら進むのでは地域に対する思いの差が大きく出ることでしょう。次世代のまちづくりの担ぎ手を早い段階で育てることの重要さを今回紹介したような学生の活躍を知り、気づかされました。

 

産官学金

そんな中、各務原市では「産官学金」という民間企業と学校、そして金融関係者が連携して行う空き家改修共同プロジェクトを始めます。空き家対策のため、事業用として使用許可を得た空き家を建築関係の民間会社や大学、そして借り手に紹介し、借主が望むリフォーム案を作成する仕組みです。リフォームの資金運営は金融会社がプランを計画していただけるそうです。

 

建築部やデザイン関連の学生は空想のプロジェクトではなく、実際の空き家を実際のクライアントの為にリフォームする、というとても貴重な体験ができるうえ、デザイン以外に大切な資金運営を金融会社から学ぶことなどができます。学校がある地域の現状をまちづくりの視点から知ることができます。そして、企業側も一方通行に指導するだけではなく、若者ならではのアイディアに感化されることもあり得ます。また、このような空き家改修共同プロジェクトが浸透すれば、放置されている空き家の数が減るだけではなく、地元の民間業者や金融会社に仕事が入り、そして移住者が増える(または外に移住する人が減る)可能性を秘めています。

 

もうすぐ卒業シーズン到来です。春休みを迎える学生の嬉しそうな姿を眺めていると、これからの彼らが秘めている可能性がとても眩しく感じます。

 

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2016年02月17日 10:06

第24回町民こぞって歩こう会

3月5日(土)に第24回目の町民こぞって歩こう会が開催されます。

 

今年は佐々良木地区のコースを巡ります。

約7キロ(2時間半ほど)をノルデックウォーキングをしながら歩き、途中の史跡では郷土史研究会の方々からの説明があります。

スタート地点は三郷コミュニティセンター、最終ゴールは深瀬の茅葺の家です。

 

ゴールでは参加者全員に温かい豚汁の無料サービスが観光協会によりご用意されますのでお楽しみに!

[時]

2017年3月5日(土)

受付 9時~、 開会式 9時15分~

[集合場所]

三郷コミュニティセンター(なるべく乗り合わせでお越しください)

[持ち物]

お弁当、水筒、タオル、歩きやすい靴、帽子など

[その他]

小雨決行(雨天中止)

[連絡先]

三郷コミュニティセンター 0573-28-1338

 

下:回覧用チラシ

    

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2016年02月08日 16:26

解体屋さんとまちづくり

皆様こんにちは、三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。

 

新米さん、いらっしゃい

先日とある部会会議に出席した際、まちづくり委員会に興味があるという方が私達の活動がどんなものか知るため、会議を視聴されました。

随分と積極的な方だなぁ、とまちづくりにご興味を持っていただけるのが嬉しくてつい感心してしまいました。

 

ケモノの解体屋さん

その方は数年前三郷町に移住されており、地元の自然環境に関わるご活動をされています。

そして、つい最近地元のお知り合いの方とケモノの解体処理ビジネスを本格的に開始されました。ここでいうケモノとは、イノシシやシカ、そしてクマなどの農業に被害をもたらす動物を指します。これらの動物は血抜き作業をきちんと時間内に行えば、とても美味しいジビエ(野生獣肉)となります。

 

今までは解体作業場は恵那市内には串原や中野方にしかなかったため、ケモノを処理してもらうのに運びに行くのが大変でした。この間も大きな猪が走っている車にぶつかり、後ろから来た車にも支障が出てしまったと聞きました。そのイノシシは重すぎて人の力ではどうにもならなかったので、レッカー車を呼ぶ始末だったそうなのですが、このような大きなイノシシを遠くの解体処理業者さんの場所まで運ぶのは一大事です。

 

聞く話によると、慣れた方はイノシシなどを自分で捕まえ、そして自分でさばかれます。イノシシを打ち取ったあとすぐに血抜きなどの処理をすれば柔らかく、ケモノ臭くない美味しいお肉が食べれるそうですが、自己流でやっている方の中にはそう処理時間に気にしない方もいらっしゃいます。(ケモノ独特のにおいが好きな通な方もいらっしゃいます)

 

私も以前ベテランのオジサマから冷凍された猪肉を頂いたことがあります。「じっくり、強めの甘辛い味付けで煮込めば美味しく食べれるぞ」という言葉に従い調理してみましたが、思ったよりお肉は固く、口の中にイノシシ独特の味が残ったのが忘れられません。本当にケモノの肉を食べた!という実感がありました。

 

今回三郷町内にそのような解体処理場ができたので、地元の方たちの強い味方になることでしょう。これからは捕まえたケモノを各自で自己流にさばくのではなく、ぎふジビエ衛生ガイドラインに基づいた解体屋さんに頼めば安心して美味しいジビエが食べられること、間違いなしです。

 

地元資源としてのジビエ

近頃はジビエという言葉がだいぶ世間に浸透してきました。ついこの間も「ぎふジビエフェア2016」という岐阜・愛知のシェフたちが集まり、ジビエの勉強会が行われたり、「ぎふジビエ」というブランド化を図り、ジビエの流通量を増やすため県がサテライト施設を今年の4月から増やしていく予定だったり、とこれから少しずつ県も本気でジビエ流通対策に乗り出しているようです。隣町の山奥にあるジビエ・郷土料理屋さんが昨年度某グルメサイトで全国1位を獲得していたのも、時代の流れなのでしょうか。

 

農家を困らせているケモノの処理対策としてはとても良い方向に向かっているような気がします。どうか、このジビエ・ムーブメントが一時的な人気ではないことを、そして営利目的が行き過ぎた自然バランスを壊すことがない程度であるよう願います。

 

まちづくり委員会への入会方法

先程のケモノ解体屋さんのように、通常わがまちづくり委員会の部会員はよほど地元のまちづくりに興味がない限り、自ら手を挙げて入会する方はほとんどいません。それぞれの自治会の中から適正な人材が推薦・又は選出されます。悪くいえば、なかば強引に一本釣りされ、その役を引き受けなければなりません。これは一種の地域性なものだとは思うのですが、生活に支障が出ないのであれば大抵は数回断りながらも、いずれ消極的に引き受けるそうです。おそらく他の方もその地域に住んでいれば同じ運命だということをわかっているからだと思います。

 

もちろんまちづくりに関心があって役を続けていらっしゃる方も多数みえます。

 

まちづくり委員会の活動

現時点で部会員は2年間活動するようになっており、夜の部会会議や週末に行われるイベントや地域作業のお手伝いなど、様々なまちづくり活動に無償ボランティアとして貢献していただいています。部会は4つ(人口減少対策、都市交流・産業振興、教育文化・市民参画&健康福祉)+広報委員会があり、それぞれの活動内容は異なりますが、みな三郷町の現状を維持しより住みやすいまちにしよう、という思いの元活動されています。

 

市役所の職員によるサポートや市からの補助金(来年度から大幅減)があること、そしてまちづくり委員会には元・行政関連の方や自治連合会、観光協会などに通じている方々が多くみえるので、いろいろな企画を進めていくのに対策方法などをご存知でとても心強いです。

 

残念なことに、まだまちづくり委員会という名称や活動内容があまり町内でも浸透していないと最近聞きました。一応広報紙も年に数回発行して町内に配信していますが、それだけでは活動内容の詳細が分かりずらいのかもしれません。あまりインターネットを使用しない世代や、仕事が忙しくまちづくりに興味を持つ時間のない30~50代の町民にどのようにまちづくり委員会を知っていただき興味を持っていただけるのか、知名度アップがこれから大きな課題となっています。

 

最近は地方暮らしやUIJターンに興味がある方向けのウェブマガジンに三郷町のイベントを載せていただいたり、SNSなどで外部への活動・告知発信などを積極的に行っています。情報に敏感な都会の方達には少しずつ三郷町の情報が届き始めているので効果を実感できますが、知名度がもう少し上がればまちづくりをもっと盛り上げたい、一緒にやってみたい、という方も出てきてくれるかもしれません。特に20~50代のこれから町を支えていく世代には自分たちのまちのため、積極的にまちづくりに参加していただきたいのが個人的な感想です。

 

本当のまちづくり

地域には自治会、寺院や神社の役職、森林組合、営農組合、PTA、体育連盟、青少年育成会議、壮健クラブ(前老人会)、子供会、そしてむじんなどなど、まちづくり委員会以外にもその他いろいろな団体が存在し、それぞれの役職を兼務されている方が多くいらっしゃいます。本当に皆さんお休みの日にも地域に貢献されており、とても緊密な、素晴らしい地域システムが出来上がっています。

 

このように、「まちづくり」と大々的にうたわなくても、まちをつくることは本来地域の中で自然に発生し行われているのです。

 

しかし、ここ数年で人口減少や高齢化がどの地域でも進み、地域性を重視するより個々のあり方を優先する時代で地域性が希薄になってきています。都会は特に地域の繋がりが地方より少ないそうです。

 

三郷町の中には残念ながら「子供がいないから」や「面倒だから」という理由で年間行事が少しずつ行われなくなったり、老人クラブや婦人クラブが消滅してしまった自治会のケースがあります。その反対に、高齢化が確実に進み、人口減少の歯止めがかからなくなっている地域があります。それでもその地域の行事類はあえて続けて、集落の人たちとのつながりをできるだけ繋ぎ続けようと努力されている方々がいらっしゃいます。 

 

辞めること、壊すことはいつでもできる最終決断なのですが、あえて面倒なことを楽しみながら続けられる人たちがいる地域は彼らによってその町に住む質を維持・またはより良くなっており、素敵なまちづくりが行われています。地域に貢献することは一見大がかりなことかもしれませんが、自分の好きな(得意な)分野で住んでいるまちやコミュニティーと関わりを持つことで地域との関係性ができ、まちづくりに関わることが可能になるのだと思います。

 

ふるさと活性化協力隊という肩書を持つ私も、この仕事につくまでは地域密着型のまちづくり活動には関わったことはありませんでした。仕事を通じてボランティア活動などを年に数回行き、いろいろな地域の活性化の為飛び込み参加していましたが、特定の地域に根付き、その地域の為に継続的に活動するのは初めての経験です。まちづくりの活動を通してこの地域のことを良く知ることができたうえ、地元の方達とも顔見知りになれたことはかけがえのない貴重な体験となっています。

 

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2016年02月05日 10:02

こんにゃくの行方

皆様こんにちは、三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。

近頃徐々に日が伸びてきています。朝起床するときに暗かったはずの景色に日差しが混じっていたり、帰宅時にまだ夕焼けが残っていたりするのを見るとちょっと嬉しくなります。

 

灰汁をついに使用

昨年末にあんじゃないの家で作った灰汁をどうにか活用したいと思っていた矢先、友人がこんにゃく芋を入手したので、早速灰汁を使用したこんにゃく作りにチャレンジしてみました。前回まちづくりのイベントで行ったこんにゃく作りの際はほとんどカメラマンや裏方として動いていたので、あまりきちんとこんにゃく作りに専念できませんでした。よって今回が本当のこんにゃく作り体験となりました。

 

山なのに海

友人宅は三郷町の南側に隣接している山岡町にあります。現在山岡では寒天作りが最も盛んな時期であり、彼女のお宅に到着した際も、旦那さんが寒天の元となる海藻・天草のいらなくなった部分を肥やしとして沢山畑にまいていました。その時は磯の香りが辺り一面に広がり、山の中にいるのに海の匂いがする、なんとも不思議な感覚を覚えました。

下:寒天作りの風景。 

2016年1月24日 中日新聞 「厳寒の山里に磯の香り漂う 恵那で寒天作り最盛期」 参照

 

チャレンジ開始

さて、こんにゃく作りに戻ります。今回はお芋を約2キロ用意していただきました。一つはとても大きく、中身が赤くてビックリです。前回のお芋はそんな色一つもしていませんでしたが、とりあえず害はないだろうという独自の判断の元、作業に取り掛かりました。そして芋の土を洗い落としている時に、なぜかこんにゃく芋と一緒に大きな里芋がいくつか紛れ込んでいて、危うく里芋まで混ぜるところでした!皆さんはこんにゃく芋と里芋を見分けることはできますか?

 

前回のように、こんにゃく芋を皮ごとぶつ切りにして煮立ったお湯に入れ、竹串がすっと通るまで茹でます。手袋をはめ、取り出したお芋の皮をスルッと剥き、そしてレシピ通りの分量の水を何回かに分けながら、ミキサーで芋と水をつぶし混ぜ合わせます。そのあとに、レシピ通りの灰汁の量を芋糊に混ぜ込みます。灰汁を混ぜはじめた瞬間、芋糊の色が少し紫がかり、こんにゃく独特の匂いがしてきました。この状態で最低1時間半寝かします。

下:灰汁を芋糊に入れる場面

ここまでは順調に、きれいな芋糊ができていて順風満帆のように思えました… が、そう何でもかんでも上手くコトが運んでいたら、味気のないブログになってしまいます。この辺りからこんにゃく作りの成功への歯車が少しずつ狂い始めたのです。

 

私の友人たちは灰汁が本当に使えるのかどうか、ちゃんと作れているのか最初から半信半疑でした。私自身も初めて灰汁を作ったため、「大丈夫だよ」と強気で言える自信は一切ありません。必ず「きっと」とか「多分」という頼りない言葉が語尾についていました。万が一に備えて、保険として精製ソーダのかわりになる貝殻焼成カルシウムというものを予備の擬涸剤として入手しました。

お芋を最初から半分に分け、最初は灰汁でこんにゃく芋をつくり、残りはこの貝殻焼成カルシウムを使いました。

 

するとどうでしょう!?

貝殻焼成カルシウムを擬涸剤として使ったら、どうもお芋の赤色の成分と化学反応を起こしてしまい、芋糊は赤を通り越して茶色くなってしまったのです!この時点で皆、何かがおかしいと感づき始めました。でも、とりあえずこちらの芋糊も1時間半ほどねかしてみました。

下: 左が灰汁、右が貝殻焼成カルシウムを使用した芋糊。

約2時間後、待ち時間中に昼食を食べ、遂にこんにゃくをかたどって茹でる作業に取り掛かりました。芋糊を手に載せた瞬間、とてもやわらかいことに不安を覚えながら、おそるおそる茹っているお湯の中にこんにゃくを入れていきます。

 

最初は何事もなく、グツグツという音と共にこんにゃくは踊っているのですが、次第に形がゆるくなりはじめ、10分を経過すると形が崩れ始めました。何度試しても崩れてしまいます。終いにはほとんどお湯に溶けてしまいました。こんにゃくが消えてしまったのです!

 

悔しかったので、茶色い芋糊でもチャレンジしてみました。こちらの方は幾分形が残りましたが、とても毒々しい赤茶色をしており、切って中まで火が通っているか確認すると、黄色でした。なんともトロピカルで怪しげなこんにゃくの出来上がりです。味見をしてみたところ、硫黄臭いのと苦みが強烈で皆のお口には残念ながらあいませんでした。なぜだろう…?(写真はあまりの醜さで気持ち悪くなる方が出るかもしれないので、載せることを止めましたことをご了承ください。でも少しだけ赤い色が右下の写真で見れます)

赤い芋糊は諦め、再度最初の芋糊に灰汁を足し、時間を置いてからまた茹でてみましたが、やはり結果は変わりませんでした。

 

最終的には「葛湯みたいにしてみれば?」と半分開き直って丸く形成せず、おたまですくった芋糊を直接お湯の中に流し入れましたが、そううまくいくわけがありません。変なブツブツとした奇妙な液体ができてしまいました。皆、この時点で疲れ果ててギブアップ。

 

今回はこんにゃく作り、大失敗です。1日かけて楽しみにしていた分、とても残念でした。

 

追憶

片付けをしている時、あまった芋糊を畑に捨てるのはもったいない!と思ってしまい、白と赤の芋糊を一袋分ずつ家に持ち帰りました。そしてそれぞれに灰汁を今までの4、5倍足してかき混ぜ、一晩寝かせてから再度形成して茹でてみました。もうここまできたら執念です。

 

すると、食べれるこんにゃくができたのです! 

やはり灰汁がとてもゆるかったようです。

こんにゃく作りのイベントの時に比べると触感はまだやわらかいですが、普通に美味しく頂けました。

何事もチャレンジ、諦めてはいけないですね。

 

 

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2016年02月03日 10:52

平成26年度景観まちづくりのまとめを載せました

昨年度行われた三郷町・武並町の景観まちづくりワークショップについて、経緯やプロセス、ワークショップから得た地域の良い所・課題などの情報をまとめてみました。

 

詳細はこちら:三郷町はどんなところ?

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