景観まちづくりワークショップ第2回:椋実地区と前日散策ツアー

2014年10月27日 16:01

こんにちは、三郷町ふるさと活性化協力隊員のmeganeです。

 

10月25日(土)恵那市景観まちづくりワークショップ三郷町第2回目が各地区で開催されました。前回ワークショップ第1回目の後日に野井地区を担当されている早稲田大学の学生方とまちづくり委員会I会長と共に野井地区を散策する機会がありましたが、今回はワークショップの前日に椋実地区を担当の京都大学の学生方と椋実区長代理Wさん、そして三郷町地域協議会会長Mさんと共に椋実地区の殿畑を回り地元を紹介する即席ツアーに参加させていただきました。

 

<椋実散策ツアー>

まずは殿畑の住民が大切にされている白山神社を拝見。椋実地区は他の2地区と比べそう大きくはないのですが、殿畑と椋実でそれぞれの地域に神社が2つあります。白山神社は北からだと418号線沿いにある入り口が民家の後ろに隠れて少々わかりにくい場所にありました。普段もう少しゆとりをもち車を走らせ、まちなみや風景を観察せねばと反省です。

隣接している薬師堂をよこに、階段を108段登りきり参道を鳥居まで進むと立派な狛犬と拝殿(本殿)が迎えてくれました。古くなってしまった社を建て変える際はあんじゃないの家で大変お世話になっている地元建築士Kさんが設計されたり、神社の参道に敷き詰められている白砂利は殿畑の住民が足で上まで砂利を運んだりと、お祭りなどの年間行事だけでなく管理・整備全てが住民の手によって白山神社は守られていることに心を打たれました。そのあとは用水沿いを散策したり、川沿いの桜並みを拝見し、最後に日が落ちる前に寿老の滝の先にある黒の田湿原まで見せていただきました。椋実区長代理Wさん、三郷町地域協議会会長Mさん貴重な時間や体験談、運転をありがとうございました。

<景観まちづくりワークショップ第2弾>

翌日昼過ぎにあんじゃないの家で椋実地区の景観まちづくりワークショップ第2弾が実施されました。

 

前半は先生や学生方が椋実地区を調査して発見したことや感じたことを学問的に分析し、バーチャルまち歩きと称して写真を通しながら椋実地区をまわる調査発表をしていただきました。そのあとは椋実と殿畑エリアに分かれ、それぞれの住民方から何が地域に大切かと考えるワークショップを行いました。私は殿畑チームを視聴していましたが、殿畑では白山神社、そして神社としきたりを守るための住民、人材育成が真っ先にあがりました。他には田畑(農村景観)の整備、三面張りになっていない川、美味しいお米とお米を作り出す川沿いのデルタ地域、絶滅危機種もある数々の野の花、鳥の種類、蛍といった生物の保全保護なども地域には大切な財産だということもわかりました。椋実の方では寿老の滝以外にはお祭りのときに流れる椋実音頭、住民の無尽(むじん)、そしてご近所とのお付き合いなどといった無形的な地域のつながりが大切だということを再確認されました。

 

地域策定会議の時も感じましたが、将来のまち・地域の理想図を考えてもらうときに「こうあって欲しい」という願いはあっても、それよりも将来直面するであろう問題に対する心配の方が住民の中で大きく存在しているように思います。心配することは状況や問題を意識・把握していることなのでとても良いスタート地点に立っています。次のとるべきステップとしてはその問題に対して何らかのアクションを起こす(闇雲にではなく、きちんと将来を見据えたプランを幾つかたてたうえで行動する)ことで心配事を少しずつ解決・減らし、将来の希望を実現できる方向へ向かえるのではないでしょうか。住民主体のアクションプランはどういったものなのか、楽しみにしています。

 

<余談>

前夜は地域の住民と学生方で懇親会が行われたそうで、当日会場の雰囲気はとても和やかで皆さん打ち解けて和気あいあいと話が尽きることなくお話しされていました。あんじゃないの家が改修工事中に講座生や関係者全員が体験したことですが、共有するゴールがあっても仕事や作業のみではなかなか他人と打ち解ける機会がありません。一番他人とお近づきになりやすい方法は「同じ釜から飯を食う」といわれるように、一緒にご飯(お酒も?)を用意したり食べることです。それを何度も繰り返すうちに親戚みたいなお付き合いができるようになりました。そういう意味では京大の学生方は上手に椋実地区の住民に迎え入れられたように思います。

*スライドショーはFLASHプレーヤーを使用しています

 

 

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