機織り機修繕作業 第3弾: 藍染め
2015年07月06日 16:50機織り修繕作業 第3弾目は糸の藍染めと経糸用のフレーム作りに専念しました。
機織りは専属用語が沢山あって、覚えることや理解することに時間がかかります。特に修繕作業するに当たり、どの部分を何のために直すのか、ということを頭にしっかりと入れておかないと、後に続く作業に響いてしまいます。
まずは経糸の説明です。機織りは縦に並んでいる糸に緯糸を通して生地を織り上げていきます。文字通り、経糸はそのたての部分の糸を示します。その経糸を使えるように準備するためにはある程度の大きさがあるフレームが必要です。
今回は昔の町役場に残されていた黒板立てを再利用することにしました。
まずは必要のない部分をのこぎりでそぎ落とします。
次に経糸用の管巻きをした竹管を挿し並べる部分を作成します。長方形の枠に竹管が最低16本以上並べられるよう上下に差し込む穴をドリルで開け、この枠が地面と垂直であることを講師のIさんにお願いされました。大工仕事のほとんどはO部会長が行って下さりました。「雪隠大工(せっちんだいく)や」と謙虚な言葉とはうらはらに、毎度心を込めて工夫しながら丁重に、器用に作業されていました。
下:管用の枠を取り付けたところ
O部会長が2階で木工作業を行っている間、1階ではI講師が木綿糸の藍染めをするための準備に取り掛かっていました。
まずは束ねられていた糸をほどき、ぬるま湯の中で糸についている汚れやゴミを軽く洗い落とします。
その後は外に移動し、藍液を作りました。今回は自然方法ではなく、科学の力を借りました。
下:藍染め用の液に必要な化合物
色々をお水の中で混ぜ合わせた後は、液体のpH度数を確認します。アルカリ性になれば良かったと思います(まちがっていたらすみません)。
藍染め液の調合ができたら、遂に糸を染めます。
糸を液の中に入れて、液がまんべんなく糸につくようにゆらゆらと糸をゆっくり揺らします。
自己流で約60秒間つけた後、糸を液から出します。この時、糸が藍染め液の濃い藍色とは違い、糸が緑色になっているので驚きました。軽く液を絞った後は、糸になるべく空気が当たるよう糸を伸ばしてひっぱったり緩めたりを何度かくりかえします。すると、目の前でみるみると緑が淡い青色に変化しました! これにはもっとビックリでした。
一束目の糸の染め1回目がこれで終了です。干して次の束に取り掛かります。そうして何度も藍染めと糸を空気にあてる作業を繰り返します。今回は藍色のグラデーションを使用した織物を作りたかったため、糸束によって染める回数を変えて藍色の深さに違いを出しました。これらを干せば、きれいな藍色の糸の出来上がりです!
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