機織り機修繕作業 第10弾:機に上げる

2015年09月14日 16:52

機織り機修繕作業 第10弾目はこれまで準備していた経糸をついに機にあげる作業でした。

 

まずは機織り機を使いやすく、見やすい場所に移動しました。窓際に置くことで、外からの光で織り目や機織りをする様子が分かりやすくなるうえ、窓が開いている場合は外で車を運転していても、あんじゃないの家の前を通る際に「あ、あそこで機織りしてる」と気づいてもらえるので、宣伝効果にもなります。

今までの過程は下の図面を見て確認しましょう:

  1. 糸巻き
  2. 経糸の整経
  3. 経糸の筬通し
  4. 経糸をちぎりに巻く
  5. 経糸の綜絖通し

これだけでも、経糸が機織り機の全ての部品と関連されており、とても重要な役割を果たしているかが一目瞭然でわかります。

次に、綜絖を吊るす太めのひもを準備し、上部にある木のろくろに通します。

ひもの両端は輪っかを作り、綜絖を吊るす木の部品が引っかかるようにします。

ちぎり巻された経糸を菊という部分に収め、その上にある間先(けんさき)部分には紙を巻き、経糸が動くたび機織り機が擦れたり傷まないようにします。

菊止め部分が弱っていたので、新たに竹を削り作成していただきました。(菊は経糸を送り出す役目があります。その送り出しを止めたいときに、菊止めで菊の動きを止めます)

ちぎり巻された経糸を少しずつ伸ばしていきます。

筬框(おさかまち)という枠の中に筬をはめ込みます。

そのあとは経糸の先端をちまきに取り付けた織り出し布に結んでいきます。

こうすることにより、緯糸で織り始める際、経糸の端キレの無駄を減らすことができます。経糸を左右均等に結んでいくのが綺麗な織物を作る秘訣なので、経糸の中心部から順に経糸の量を分割し、織り出し布に通された竹に結んでいきます。そして交互に織り出し布も同じように竹に結んでいきます。

一番難関で時間を費やす必要があるのが、上部の綜絖を吊るすひもや、下部の綜絖につながっている踏木などの調整です。

吊るし糸に引っかかっている木の棒が左右対称になっており、床と並行であればよいと思っていました。しかし、いざ踏木や筬を動かし始めると、徐々に木の棒に不均等な力が加わるため、どちらかの側が斜めになったり、吊るし糸が緩んできてしまったりと、何度も繰り返し微調整を行わなければなりません。全ての綜絖についている木の部品が平行でないといけません。でもここをしっかりと設定しないと、とてもいびつな織物ができてしまうため、神経を集中して調整と確認を繰り返し何度も行われました。

機織り機の下から見た様子。

下:吊り糸などを微調整している様子。使えば使うほど機織り機の動きは滑らかになる。

吊るし糸や踏み木の調整が完了したら、ようやく織物をする準備に取りかかれます。

織り出しにワラを3本ほど入れながら、経糸の隙間を狭くしていきます。ワラはこの辺ではまだ比較的手に入りやすいですが、都会ではどうしているのか、ふと疑問がわきました。

下:ワラを経糸に織り込んでいる様子

そしてようやく杼(ひ)で緯糸を経糸に通し始めます。この機織り機は杼(シャトル)を受ける部分がついているので、その上でシャトルをコロコロと勢いをつけて反対側まで押し投げます。押す力加減が始めるころはわからずシャトルを飛ばしすぎたり、途中で止まってしまったりと苦戦しますが、何度か繰り返していくうちに体が自然と覚えます。

下:緯糸を経糸に通している様子

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