機織り機修繕作業 第7弾:筬通し

2015年08月17日 10:22

機織り機修繕作業第7弾目は前回へった経糸を筬(おさ)に通す作業を行いました。

下:前回経糸をへり終えた様子

へった経糸をへ台から外すのですが、これは経験者でなければ難しそうです。Iさんにお手本を見せていただきました。

そもそも筬とはなんなのでしょうか?

筬は織物の幅を決めます。経糸を筬の筬目(隙間)に通して織物の幅を保つことと、機織り機にはめ込んでから打ち込む道具として機能*します。

あんじゃないの家に残っていた筬は竹でできており、とても細かい筬目が見事です。ただし、その分お掃除をするのに少し手間暇がかかります。歯ブラシでゆっくり、しっかりと埃や汚れを取り除きました。最近は竹製のものは生産されることはほとんどなくなり、変わってステンレス製が主流になっています。筬を見ているだけで昔の人のものづくりのレベルに驚かされます。

経糸をへっていた時に最後の列で綾を作った部分に細めの竹棒を通しました。

そして筬に糸を通す作業を筬通しという道具で筬目に2本ずつ通していきます。とても根気のいる作業で、最低半日はかかります。

筬通しが終了する頃には、今まで見えなかった綺麗な糸の並びがはっきりと見えるようになりました。

<参照>

*織物の工程「筬通し」

 

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