竹の活用法
2015年05月22日 10:19皆さんこんにちは、連日書きたいことが出てきた三郷町ふるさと活性化協力隊のmeganeです。
以前お世話になっているFさんの山に入り筍堀りのお手伝いをさせていただいた際、「山の竹がお金になるはずのヒノキより高く伸びきってしまい切っても切っても追い付かん」と嘆いていたのがずーっと頭に残っていました。私も個人的に管理を頼まれている土地に隣接した裏山に竹藪があるのですが、そこの竹が年々大きくなっては範囲を広げて近所の住宅地や畑に根っこが浸食したり、大雨や雪で地盤が崩れたりした結果、お隣の家に竹が倒れ込んだりしてとても頭を悩ませています。
ただ切ってはほおり捨てるだけではもったいなく残念な気がしてならなかったので、良い竹の活用法はないのか色々と調べていましたらいくつか目に留まるものがありました:
- 竹紙
- 建築現場などに使用する足場
- チップ化して肥料に
- 建築材として
- バイオマス燃料やセルロースナノファイバー(CNF)、電子材料にも 竹を高機能素材に活用
- 空間アートとして
また竹は庭園や敷地の柵・垣などに使用されているのをよく目にしますが、防水コーティングやメンテナンスをしない限り雨風埃などにさらされ大抵のものは数年おきに作り替えなければいけないのが宿命です。ちょっと話はそれますが、面白い竹垣を思い出したのでここで書かせてください:京都にある桂離宮の桂垣は生垣なのですが、竹垣に生きている竹の枝を葉ごと編み込む荒業を行っています。表は綺麗な竹の葉が並び目の保養になるのですが、裏は生きている竹が無理やり引っ張られているイメージが強烈で忘れられませんでした。
昔は竹は竹炭に変身したり、竹の皮や葉でおにぎりを包むと芳香性や殺菌作用があったり、万能な竹酢液、日常用品・民工芸の竹編みかごや和傘・うちわの骨組み、お茶をたてる際に必要な道具(茶杓や柄杓、茶筅)や、いろりからの煙で燻し色になる室内の天井材料としてなどと色々なシーンで使用されていました。時代が変わるにつれ竹を使う必要性が薄れていき、他の材料で代用されるようになりました。
しかし最近のサステイナブルムーブメントや自然派志向が増えたことにより自然素材の良さが見直され、木材に負けず色々な分野で竹の持つ可能性を開花させようと竹の研究が進んでいます。先程挙げたセルロースナノファイバーはミクロより小さいナノレベルまで竹繊維を砕き、軽くて強い樹脂加工や建材、塗料として生まれ変わります。そしてこのような商品の需要が増えれば職の数も増え、竹藪は放置されなくなり、地域活性化にも一役買うことが可能性になります。
また面白いなと思ったのは、広島市立大学が他の地域団体と協力し地域の荒れた竹林を芸術を通し整備していく「大塚かぐや姫プロジェクト」でした。教室や工房の中にこもって製作するのではなく、自然の中で自然のものを使って創作力を育てる経験や、それと並行して竹を製作材料とすることで放置されていた竹林に少しずつ手が入り林が整備される1石2鳥の企画は三郷町でも是非取り入れて欲しいなと思います。
最近個人的に気になっていたのはDIYで自転車のフレームを竹で作れてしまう商品です。Kickstarterというクラウドファンディングのプロジェクトで見事に資金を集め、商品化に成功されています。
竹の利用法、他にも何か知っている方いたらぜひご連絡下さーい!
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